日本将棋連盟東葛支部 柏将棋センター

今週のつぶやき

今週のつぶやき

八十八夜は、とうに過ぎ

2024.05.29今週のつぶやき

八十八夜は、とうに過ぎそよぐ風もすっかり夏めいてまいりました。
もうすぐ入梅の知らせに気を曇らせる季節となるのか。
天候には常に気をつけていますが、今年は特に今月31日に柏で行われる叡王戦第4局が、悪天候とならないようにと祈っています。
重大な一局だけに、誘致側としては気が揉めます。
すでにファンの皆様御存知でしょう。
名人戦第5局は藤井聡太名人が勝って4勝1敗で名人を防衛。
藤井名人にとってタイトル戦日本最北の地、紋別市での対局でしたが、ここを初防衛の地としました。
タイトル獲得数は早くも歴代6位の22期となりました。
巷で不調説もささやかれるなかでも、不敗王者の進軍は続いています。
この第5局を振り返ると、後手番の豊島将之九段が振飛車という奇策を用い、相手の意表をつきました。
回りが想像しなかった展開となりましたが先手の藤井さんが早くに▲6五歩と突いて一歩を取らせる出足しなど現代将棋の進歩恐るべしと思って観戦していました。
本局は44手目△5四金と出た手がどうだったのか。私の第一感では△6二飛と回り、次に△6六歩を見せて、大さばきにはなるものの、振飛車も十分指せていたと見ていたのですが。
現に局後豊島さんも△5四金は良くなかったと認めていて、あるいはこの手が敗因になった気がします。
以降、二日目から藤井名人の指し手は狂いなく、盤石の穴熊のまま押し切りました。
やはり藤井さんの将棋は強い。
一人だけ抜きん出て強いから八冠制覇を達成したんだとの思いを改めて感じました。
しかし、その八冠に早くも失陥の危機が迫っているのです。叡王戦は1勝2敗と初めて追い込まれてのカド番第4局を迎えます。
どこかのAIの予想では、伊藤匠叡王の確率は45%とか。
私は、今度は本当にいい勝負と見ていて、31日は朝から緊張の立会人を務めることになります。
 
 
弟子達(若手)の成績

5/24 ○佐々木勇気八段(先手)-郷田真隆九段(後手)● 竜王戦2組

佐々木勇気八段は竜王戦2組の決勝で勝ち優勝。決勝トーナメントで、どこまで勝ち上がるか。もうそろそろと師匠は思っているのですが。
 
 
今年度成績
佐々木勇気八段 2勝0敗(勝率10割)
高見 泰地七段 2勝2敗(勝率5割)
三枚堂達也七段 2勝2敗(勝率5割)
渡辺 大夢六段 2勝2敗(勝率5割)
門倉 啓太五段 2勝1敗(勝率6割7分)
加藤結李愛女流初段 6勝1敗(勝率8割6分)
鎌田美礼女流2級 3勝3敗(勝率5割)
 
 
柏将棋センタートーナメント戦 優勝者(段位は当センター認定)

5/24 美馬和夫六段
5/25 伊藤享史六段
5/26 山田陽斗三段
5/28 猪瀬浩志五段

 

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