大注目の叡王戦第4局柏対局は藤井勝利で終りました。
2024.06.05今週のつぶやき
大注目の叡王戦第4局柏対局は藤井勝利で終りました。
これで2勝2敗のタイ。決着は最終局第5局に持ち越されました。
いやあ、対局当日の朝のテレビ報道は凄かったです。
藤井、早くも失冠のピンチ。千葉県柏市で叡王戦第4局が行われますが、これに敗れると一冠が崩れると各局で流されました。
藤井八冠が一冠を取られそうになるだけでニュースになる時代になったのか。
しかし、私は対局前日から同行していましたが、彼はいたって平静で、いつもと変わらぬ屈託のない笑顔を見せていました。
前夜祭の会場での決意表明でも「追い詰められた対局ですが全力で臨みたい」旨の発言をしており、私はへーと思いました。
自ら追い詰められたと発するのは、実は追い詰められていないのではないだろうか。
若くても八冠を奪取するまで幾度か修羅場をくぐり抜けてきた経験からか、奥底にある不動の自信からか、外目には不安は感じられませんでした。
むしろ、挑戦者伊藤匠七段の方に固さがあるよう感じました。
対局を振り返ると、先手番の伊藤七段が、角換り腰掛銀に誘導。これを堂々と受けて立つ藤井叡王。指し手は早く、互いに研究手順かとも思われましたが、中盤△9五歩と突いたあたりから雲行きが怪しくなってきました。
これを▲同歩と応じ、以下▲8七角と受ける手順を選んだ伊藤挑戦者。受け将棋の伊藤七段らしい手順でしたが、これがどうも敗因につながったように思います。ここは▲7五歩とか、▲5五銀左とか強く攻め合って、十分指せた将棋だったはずです。
この一局に勝てば、藤井八冠からタイトルを取れる、の意識が堅い手を選択させたのか真意は分かりませんが、以下は防戦一方の不出来な内容の将棋となりました。
次局は、開き直って第3局のような、息詰まる終盤戦を見せてくれるでしょう。
でも、この柏対局は大変な盛り上りを見せました。
柏の葉カンファレンスセンター始まって以来最多の入場者を記録したと聞いています。
報道陣も含め500名程にはなっていたと思います。
協賛の三井不動産様、並びに柏市、そして我が東葛支部会員の協力、特に支部長さんに心より厚くお礼申し上げます。
弟子達(若手)の成績
5/29 | ●小山直希四段(先手)-高見泰地七段(後手)○ | 棋王戦コナミグループ杯 予選 |
5/29 | ●大島綾華女流二段(先手)-加藤結李愛女流初段(後手)○ | 大山名人杯倉敷藤花戦 |
6/2 | ○森本理子女流2級(先手)-鎌田美礼女流2級(後手)● | ヒューリック杯白玲戦 女流順位戦D級 |
加藤結李愛女流初段は大島女流二段に勝って今年度7勝1敗、8割8分と絶好調。今期は何かやりそうな予感がします。
今年度成績
佐々木勇気八段 2勝0敗(勝率10割)
高見 泰地七段 3勝2敗(勝率6割)
三枚堂達也七段 2勝2敗(勝率5割)
渡辺 大夢六段 2勝2敗(勝率5割)
門倉 啓太五段 2勝1敗(勝率6割7分)
加藤結李愛女流初段 7勝1敗(勝率8割8分)
鎌田美礼女流2級 3勝4敗(勝率4割3分)
柏将棋センタートーナメント戦 優勝者(段位は当センター認定)
5/31 | 箕輪悟史五段 | |||
6/1 | 蒲田敦胤五段 | |||
6/2 | 山川慶初段 | |||
6/4 | 古谷邦夫五段 |