日本将棋連盟東葛支部 柏将棋センター

今週のつぶやき

今週のつぶやき

藤井八冠が破れ一冠を失う。伊藤匠叡王の誕生。

2024.06.26今週のつぶやき

藤井八冠が破れ一冠を失う。伊藤匠叡王の誕生。
のニュースが連日テレビ等で流れています。
実のところ私はまさかと思っていました。
この叡王戦のタイトル戦は2勝1敗と伊藤匠七段が追い込んだ次の局。すなわち柏対局が勝負と見ていて、この局を藤井快勝したのを目の当たりにして、最終局は藤井勝ちで防衛するだろうと思っていました。
ところが、ところが伊藤七段の終盤のしぶとさ、強さが想像以上で藤井叡王無念の敗戦となりました。
藤井さんのポンと膝を叩くしぐさを久しぶりに見て、一冠を失う悔しさが、にじみ出ているようでありました。
伊藤匠七段強し。おめでとうございます。
藤井さんと同じ年21歳での栄冠は凄いの一語です。何と言っても藤井さんから一冠をもぎ取ったのですから。
熱烈な藤井ファンは、来期叡王戦挑戦者になって、すかさず八冠を制覇して貰いたいと早くも願っていることでしょう。
藤井追っかけファンで現地山梨まで行ってきた女性が、柏将棋センターに来て「藤井さんがどうして敗けたのか、先生に聞きたい」と言って来られました。
私は「終盤の入口まで藤井さんがとてもうまく指して、将棋も優勢。持時間も残して優勢。101手目▲7二馬と王手飛車を掛けたところでは、普通に勝つだろうなと思って観戦していました。
何故敗けたかと言えば、強いていうなら、穴熊の経験が少なく、穴熊独特の玉の受け方に、少し甘さが出たのかもしれません」と答えました。
藤井さんとて人間です。
104手目△7六歩と迫ってきたところで、▲6六銀と逃げましたが、ここでは平凡に▲3四金△4二玉▲4三歩△4一玉▲7一飛△5一桂▲7六飛成としておけば、難しいながらも穴熊は鉄壁で、優勢だったはずです。
その後も難しい終盤戦が続きましたが、伊藤七段の指し手は正確を極め、競り勝ったのは伊藤恐るべしを印象付けました。
これで、藤井さんは一冠を失いましたが、来期直ぐに奪い返すのか。はたまた一波乱二波乱の棋界となるのか。
今年後半戦は、弟子の活躍も目が離せず、私にはまだ見なければいけないことが沢山ありそうです。
ある著名人の句を拝借。“余世とはいつからを言う蝉しぐれ”。
 
 
弟子達(若手)の成績

6/19 ●門倉啓太五段( (先手)-千葉幸生七段(後手)○ 竜王戦5組 昇決
6/19 ○佐々木勇気八段(先手)-豊島将之九段(後手)● 順位戦A級
6/20 ●糸谷哲郎八段(先手)-高見泰地七段(後手)○ 順位戦B級1組
6/21 ○室谷由紀女流三段(先手)-加藤結李愛女流初段(後手)● 大山名人杯倉敷藤花戦
6/22 □礒谷真帆女流初段(先手)-鎌田美礼女流2級(後手)■ マイナビ女子オープン 予備予選

A級順位戦で佐々木(勇)八段が、B級1組で高見七段がそれぞれ勝って幸先良い出だし。佐々木(勇)八段は強敵豊島九段に大逆転勝利。この一勝は大きい。高見七段も難敵糸谷八段に勝ち、A級を目指し好発進。
 
 
今年度成績
佐々木勇気八段 3勝0敗(勝率10割)
高見 泰地七段 4勝2敗(勝率6割7分)
三枚堂達也七段 4勝2敗(勝率6割7分)
渡辺 大夢六段 2勝3敗(勝率4割)
門倉 啓太五段 3勝3敗(勝率5割)
加藤結李愛女流初段 8勝3敗(勝率7割3分)
鎌田美礼女流2級 3勝5敗(勝率3割8分)
 
 
柏将棋センタートーナメント戦 優勝者(段位は当センター認定)

6/21 戸崎誠一四段
6/22 中沢義雄五段
6/23 中村清之介四段
6/25 須永廣志四段

 

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