踏んばる力、逆境力。
2024.08.14今週のつぶやき
踏んばる力、逆境力。
この言葉の重みを、年輪を重ね思い知らされています。
将棋でも人生でもこの粘りのきく人が、勝者たり得るのだと、最近改めて感じます。
若い人を見ると、この精神が不足しているように見える。
古代ギリシャの時代から、今の若い者は、今の若い者はと先輩から言われ続けているようです。
私の時代もそうでした。
私も恩師板谷四郎九段の奥様から、今の若い人は辛抱ができいなから、とたしなめられたものです。
どの時代もその繰り返しなのでしょう。
しかし私に言わせれば今の若い人は優秀だと思うのです。
将棋界でも、22才の藤井聡太七冠に、先輩諸氏、勝てないではないですか。
藤井さんは若い上に、将棋に対すると言うか勝負に対すると言うか、執念、集中力は凄いものがあります。
先日行われた王位戦第3局の渡辺明九段戦で見せた、昼食を挟んでの3時間余の長考は、ただただ恐れ入るばかりです。
よくあれだけ考えられるものです。
苦しげに見えるのは、凡人の尺度であって本人は、手の追求を楽しんでいるのかもしれませんが。
王位戦第4局は8月19日、20日に行われます。実は盆休みに入り、この原稿も早めに執筆しています。私は原稿や締切りに追われ休みはありませんが、身体が健康であってくれ、と祈りつつ、働かせて貰っています。
もう直ぐいいものが見られるかもしれない。
弟子の佐々木勇気君の竜王挑戦者決定戦第2局は13日の昨日行われていて、いい結果となってくれるといい。
人の喜びはそれぞれ違えど、自分の分身ほど可愛いものはないと聞く。
後進の育成も楽しみです。
暑さに負けないよう身体だけは気を付け、頑張るのではなく、一生懸命やりますので、皆様よろしくお願いします。