歴史のある名人戦が始まりました。
2024.04.17今週のつぶやき
歴史のある名人戦が始まりました。
藤井聡太名人対挑戦者豊島将之九段の7番勝負です。
この名人戦の開始が年度の始めを告げる煙なのか。
今、将棋連盟発行の将棋手帳を開き、プロ棋戦の記録を見ています。
重みのある名人戦。もう何期になるのだろうかと順々に覇者と挑戦者を確かめています。
実力制になって第一期(昭和12年)名人は木村義雄。次いで塚田正夫、大山康晴、升田幸三と錚々たる顔ぶれが登場します。
名人獲得者とその対戦相手を見ているだけで、しみじみとした歴史を感じるのは、私一人の感傷なのでしょうか。
この頂点の対決こそが、その時代の象徴そのもののように感じるのですが。
今期は82期となり、今や無敵の藤井名人に挑戦するのは豊島九段。
如何なる戦いとなるのか、注目された第一局でしたが、藤井名人の大逆転勝ち。
これで、この七番勝負も断然藤井有利に展開しそうです。
この第一局は豊島九段が巧みに指して、終盤では勝機があったにもかかわらず、普通の手△4八龍と指さず、△4四香とした為、逆転。こうなると以下、藤井名人の指し手に狂いなく、いつもながら最後は詰将棋でも見るような手順で、締めくくりました。
しかし、不思議ですね。
どの挑戦者も終盤に普通の手を指さず、逆転負けを喫している事実です。
これはどう説明したらいいのでしょうか。
おそらく、ここまで優勢に持ち込むまで、くたくたに疲れて、ふっと読みに空白ができて魅入られるように悪手を指してしまうのではないでしょうか。
その昔大山十五世名人が、よくこのような逆転勝ちを収めていたのを回りが不思議がっていたのと似てきたとさえ私は感じています。
好局を落とし、悪い将棋はズルズル負けてしまうようだと、藤井八冠の天下はしばらく続きそうな予感がします。
これでタイトル戦16連勝とまた一つ星を伸ばしました。大山十五世名人の17連勝に後一勝と迫り、早くも記録更新をしてしまいそうな勢いです。
次局は叡王戦第2局。伊藤匠七段戦です。
弟子達(若手)の成績
4/11 | □増田康宏八段(先手)-三枚堂達也七段(後手)■ | 竜王戦2組 昇決 不戦 |
4/11 | ○行方尚史九段(先手)-門倉啓太五段(後手)● | ALSOK杯王将戦 一次予選 |
4/15 | 郷田真隆九段(先手)-高見泰地七段(後手) | 竜王戦2組 延期 |
4/15 | ○久保翔子女流2級(先手)-鎌田美礼女流2級(後手)● | ヒューリック杯白玲戦 女流順位戦D級 |
今週はやけに一門病気の為、不戦が続きます。一日も早い回復を祈り、くれぐれも健康には注意して下さい。
今年度成績
佐々木勇気八段 0勝0敗(勝率-)
高見 泰地七段 1勝0敗(勝率10割)
三枚堂達也七段 0勝1敗(勝率0割)
渡辺 大夢六段 1勝0敗(勝率10割)
門倉 啓太五段 0勝1敗(勝率0割)
加藤結李愛女流初段 1勝0敗(勝率10割)
鎌田美礼女流2級 0勝1敗(勝率0割)
柏将棋センタートーナメント戦 優勝者(段位は当センター認定)
4/12 | 箕輪悟史五段 | |||
4/13 | 伊藤享史六段 | |||
4/14 | 金子靖史五段 | |||
4/16 | 猪瀬浩志五段 |