今、我孫子の手賀沼を見ながら、この原稿を書いています。
2022.11.17今週のつぶやき
今、我孫子の手賀沼を見ながら、この原稿を書いています。
忙中閑あり、という程かっこ好いものではありませんが、久しぶりに天然温泉「満天の湯」に入ってきました。
近場の天然温泉とは有難い。といっても地下1800mから掘削したものですが、温泉効果は素晴らしいと評判です。
右手小指の脱臼のリハビリも兼ね勝手に旅行気分を味わっています。
二階休憩室の大広間、展望の間から眺める湖畔の景色は、武者小路実篤、志賀直哉ら多くの文人に愛されてきました。
もっとも、文士達が見てきたのとは反対側で、さしずめ裏富士ならず、裏手賀沼といった趣きで、一抹の淋しさを覚えます。
そこがまた感傷的となるのか、日が暮れ段々回りが暗くなってきて、沼も沈んで行くように感じます。
この時刻になると、やはり湯上りのウーロン杯を一杯キューとやりたくなり、注文して飲みほしました。
これがたまりません。
人生は苦しみ8の楽しみ2と言う人がいますが、毎日のように柏将棋センターに通う私には、このような時が貴重なのです。
と、こう書いているうちに沼は薄く殆んど見えなくなり、向う側に灯りがポツンと見えるだけです。
もう一杯といきたくなりましたが、後は、おにぎりに変え帰ることにします。
帰宅すると、いつもと違った落着きを感じるのは、旅行帰りの気分だったのかもしれません。
話は変わり、昨週のB級1組の順位戦、佐々木勇気七段対中村太地七段戦の大一番。
この対局程、将棋の奥深さを思い知らされたことはありません。
勇気君、惜敗でしたが、時間に追われての敗戦は時間の使い方に問題があったのかもしれません。
終盤98手目△5七銀不成を▲同桂と取った手が悪く▲同金なら勝ちだったのです。
普通、金をのこすのが常識で、双方共、同金は読みに入ってなかったようです。(譜号のみですみません)もし中村七段が、この手に気付けば、この順には踏み込まず、別の手を選んでいたはずで、勝敗は逆になっていたかも。
何が幸いするか分からないのが、人間同士の対局です。
しかし、まだ勇気君は3番手。朝早く電話がありましたが、残りをまだ頑張ると前向きな声でしたので、師匠もその後、ゆっくり寝ることができました。
今週の石田九段一門将棋チャネルは「順位戦、髙見・佐々木(勇)惜敗。女流弟子の活躍。」
を放送。弟子達無念の敗戦と活躍を、弟子のような戸越裕紀さんと語っています。
なお、先週より前田祐司九段に番外編として特別寄稿して貰っています。
以前より温めていた文であり、これは面白い。
今回はバブル期の将棋界の模様を描いています。
日本中が、お祭りのような時代でしたが、将棋界もしかり。
誠にもって豊かな時代で登場する故剣持八段は、表裏のない人間味あふるる人柄で、愛されていた先輩です。
前田九段がその思い出を、ユーモアーを交え書いています。是非、前田九段のエッセイ「二億万長者前編」を覗いてみて下さい。
弟子達(若手)の成績
11/10 | ●佐々木勇気七段(先手)-中村太地七段(後手)○ | 順位戦B級1組 |
11/10 | ●西川和宏六段(先手)-渡辺大夢六段(後手)○ | 順位戦C級2組 |
11/11 | ○加藤結李愛女流初段(先手)-中澤沙耶女流二段(後手)● | ヒューリック杯白玲戦 女流順位戦C級 |
C級2組順位戦、渡辺(大)六段は西川六段に勝って2連敗の後4連勝。
また女流の加藤初段は中澤二段に勝って勝率7割2分は素晴らしい。
今年度成績
佐々木勇気七段 14勝6敗(勝率7割)
高見 泰地七段 13勝10敗(勝率5割7分)
三枚堂達也七段 12勝6敗(勝率6割7分)
渡辺 大夢六段 11勝7敗(勝率6割1分)
門倉 啓太五段 8勝8敗(勝率5割)
加藤結李愛女流初段 12勝5敗(勝率7割1分)
鎌田美礼女流2級 2勝3敗(勝率4割)
柏将棋センタートーナメント戦 優勝者(段位は当センター認定)
11/10 | 橋都正雄四段 | |||
11/11 | 猪瀬浩志四段 | |||
11/12 | 伊東恒紀五段 | |||
11/13 | 四段以上 | 斉藤翔真四段 | 三段以下 | 前島竜成初段 |
11/15 | 松長喜久郎五段 | |||
11/16 | 猪瀬浩志四段 |