今年を振り返るに
2023.12.27今週のつぶやき
今年を振り返るに、将棋界はやはり藤井聡太八冠誕生に湧いた一年だったと言えるでしょう。
観る将が今年の流行語大賞ベスト10入りするなど将棋はメジャーなものになりました。
どれもこれも藤井さんという並外れた大天才のお陰であるのは言うまでもありません。
が、それに加え運営面でも羽生善治さんが会長になり、さらにグレードアップされました。
不穏な世界情勢の中、平和で暮らせる有難さと、日本の伝統文化将棋が躍動した年だったと言えるかもしれません。
私の弟子も佐々木勇気君が、A級八段に昇段するなど、まずまずの一年でした。
地元の柏での普及活動、特に後進の育成の芽も顕著に出てきたとも言えます。
そのことを表す好例として、柏市文化連盟発行の広報誌「柏の樹」の記事を抜粋します。
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【またまた柏将棋センターからホットニュース!!】
藤井聡太八冠誕生で将棋界が脚光を浴びていますが、柏将棋センター(代表石田和雄九段、柏市文化連盟会員)から嬉しいニュースが舞い込んできました。
2023年8月16日・17日に福岡市で行われた「第36回全国高等学校将棋竜王戦」(日本将棋連盟・読売新聞社主催)に千葉県代表として出場した女鹿紘喜さん(県立東葛飾高等学校3年)が準優勝し、決勝戦に立ち会った藤井聡太竜王(当時)から粘り強さを称賛されました。
女鹿さんは小学校に入学して間もなく、父から「一緒に指したい」と将棋の手ほどきを受け、柏将棋センターに通い始め、小学2年の夏には父に負けなくなり一緒に将棋を指すこともなくなりました。その後センターの先輩たちに揉まれて力をつけ、最近ではネット対局で自分より強い相手に挑んだり、将棋ソフトで練習したりと研究に打ち込んでいます。「今後も将棋を統け、最高の舞台で指せるよう研鑽を積みたい」と抱負を語っています。
なお、柏将棋センターは藤井聡太八冠の新人デビュー30連勝を阻んだ佐々木勇気八段、柏の樹第35号で紹介した現役最年少女流棋士鎌田美礼さんなど多くのプロ棋士を輩出しています。また石田九段の解説の上手さ、面白さは当連盟の文化講演会で存分に発揮されましたが、NHKの将棋番組などでもその名調子が大変な人気を博し「解説名人」と言われています。
(参考:2023年9月3日付読売新聞、日本将棋連盟ホームページ)
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随分とお誉め下さり恐縮ですが、付け加えるに、女鹿君は小学生一年から子供教室に通い出し、それは中学生の頃まで続いていました。今では子供教室の講師も務めて貰っています。
人を育てる。これは今の私の生甲斐のひとつで、それはプロになって活躍させるだけでなく、女鹿君のように学生アマ強豪となり、さらに社会人としても立派な人になってくれることも大いなる望みなのです。
私の余生は後進の育成にあると言っても過言ではありません。
今週の石田九段一門将棋チャネルは「今年の総括。藤井八冠までの足跡を振り返る」を放送しています。
それでは皆様一年間有難うございました。よいお年をお迎え下さい。
来年のつぶやきは、1月4日を予定しております。
弟子達(若手)の成績
12/20 | ●鎌田美礼女流2級(先手)-貞升南女流二段(後手)○ | 岡田美術館杯女流名人戦 予選 |
12/21 | ●佐藤紳哉七段(先手)-渡辺大夢六段(後手)○ | 竜王戦4組 |
12/21 | ●加藤結李愛女流初段(先手)-塚田恵梨花女流二段(後手)○ | 岡田美術館杯女流名人戦 予選 |
12/22 | ●都成竜馬七段(先手)-高見泰地七段(後手)○ | 叡王戦 予選 |
12/22 | ●高見泰地七段(先手)-八代弥七段(後手)○ | 叡王戦 予選 |
渡辺(大)六段竜王戦勝利。来年は渡辺(大)六段の飛躍の年となりますように。ジャイアンツと共に。
今年度成績
佐々木勇気八段 20勝12敗(勝率6割3分)
高見 泰地七段 20勝10敗(勝率6割7分)
三枚堂達也七段 14勝6敗(勝率7割)
渡辺 大夢六段 9勝12敗(勝率4割3分)
門倉 啓太五段 10勝11敗(勝率4割8分)
加藤結李愛女流初段 10勝11敗(勝率4割8分)
鎌田美礼女流2級 4勝11敗(勝率2割7分)
柏将棋センタートーナメント戦 優勝者(段位は当センター認定)
12/22 | 松長喜久郎五段 | |||
12/23 | 鎌田敦胤五段 | |||
12/24 | 山田陽斗1級 | |||
12/26 | 中沢義雄五段 |