日本将棋連盟東葛支部 柏将棋センター

今週のつぶやき

今週のつぶやき

王将戦が始まり、藤井王将が二連勝しました。

2024.01.24今週のつぶやき

王将戦が始まり、藤井王将が二連勝しました。
この王将戦は、名人戦の次に歴史があり、数々の名勝負、ドラマを生んできました。
まず浮かぶのが、陣屋騒動。木村名人(当時)対升田幸三八段(当時)戦。
「升田来たれど将棋は指さず」と言って対局拒否した知る人ぞ知る有名な事件です。
発足当時の王将戦は三番手直りによる香落戦が行なわれ、名人が八段に香を落とされ指し込まれるという前代未聞の事態が発生したのです。
連盟は憂慮していたことが現実となり、ファンは名人の香落戦が見られると言って喜びました。
その対局は升田の不戦敗。連盟理事会から「向こう一ヶ年全対局に升田八段(当時)の出場を停止す」の処分が下されたものの、世論の反発もあり、結局木村名人に一任するという形で、升田八段(当時)は即日復帰するという形で収まりました。書き出すと止まらない。陣屋事件のことはこの辺で。
そして、その4年後、またしても、升田幸三八段(当時)が大山康晴王将、名人に三連勝し、香落に指し込むという事態が再来。陣屋の時お流れになった名人が八段に指し込まれるという香落戦が実現されました。
その香落戦も、升田勝ちとなり、升田幸三王将は鬼才ぶりを天下に示したのでした。
さらに、私が目の前で見た対局。大山康晴王将対二上達也八段(当時)戦の香落戦。私が16才で奨励会初段の時、記録係見習いのような形で板谷進四段(当時)に付き添いで三重県鳥羽市に出向いた時のこと。
大山王将の三連勝で、さらに香落戦も戦う。二上逹也八段(当時)にとっては過酷だなあと思って観戦していたのを思い出します。その香落戦も大山王将が勝ち、鉄壁の強さに驚きましたが、その時立会の丸田八段(当時)が「今は指し込みがあまりないが、実際にやったら、大山名人には皆指し込まれてしまうのだよ」と言っていたのを、はっきり記憶しています。
その後の王将戦の香落は余りに厳し過ぎるということで指されなくなりましたが、王将戦のドラマは一冊の本になるくらいです。
ちょっと歴史を語るのが長くなりましたが、今期の王将戦、二連勝で藤井八冠が圧倒的強さを見せつけています。
挑戦者菅井八段の振飛車も、完全制圧してしまう。
昔のような指し込み制があったならハラハラドキドキですが、第3局以降、菅井八段らしい指し回しを期待し、王将戦を盛り上げて貰いたいと願うばかりです。
今週の石田九段一門将棋チャネルは「藤井王将、穴熊に囲い圧倒的強さで二連勝」を放送。藤井王将が二連勝した局を振り返ります。是非ご視聴下さい。

 

ABEMA地域対抗戦
パブリックビューイングに
参加された石田九段
佐々木八段と三枚堂七段揮毫の将棋盤

 
 
 
弟子達(若手)の成績
対局はありませんでした。
 
 
今年度成績
佐々木勇気八段 21勝14敗(勝率6割)
高見 泰地七段 21勝11敗(勝率6割6分)
三枚堂達也七段 15勝7敗(勝率6割8分)
渡辺 大夢六段 10勝12敗(勝率4割5分)
門倉 啓太五段 12勝11敗(勝率5割2分)
加藤結李愛女流初段 11勝11敗(勝率5割)
鎌田美礼女流2級 4勝11敗(勝率2割7分)
 
 
柏将棋センタートーナメント戦 優勝者(段位は当センター認定)

1/19 池田周平四段
1/20 鎌田高造二段
1/21 斉藤翔真五段
1/23 須永廣志四段

 

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