自信と過信は紙一重。
2023.01.26今週のつぶやき
自信と過信は紙一重。
勝ち出すと人は自信がつき、ややもすれば過信してしまいます。
この自信過剰は命取りになることは歴史を紐解いても枚挙にいとまがありません。
今週は、興味のない方には、くだらない話を致しましょう。
地元の歴史研究会に、大出先生という新選組研究の大家がいらっしゃいます。
その方に色々教えて貰ったのですが、新選組も分裂し対立した時がありました。
近藤勇派と伊東甲子太郎派の2派に分れ、袂を分かっていました。
近藤は和解するよう言葉たくみに伊東を妾宅に呼び寄せたのですが、伊東は自信に溢れ、側近が止めるのを振り切り一人で乗り込んで行きました。
さんざんおだてられ、飲まされ、ほろ酔いかげんになった帰り道、土方歳三ら大勢に暗殺されたという油小路の変を思い出します。
俺は剣にも自信があるし、言論においても近藤を説き伏せられるはずだの伊東の自信過剰。
人斬り集団新選組に一人で乗り込むとは、と第三者は思うのです。たとえ武士であったとしても過信であったと言わざるを得ないでしょう。
文武に優れた伊東甲子太郎、志なかばの無念の最期でした。
今回は自信は過信につながりかねないという例を、新選組の件から、僭越ながら申し上げたかったのであります。
今に戻りましょう。
人間自信がなくては、生きていけないし、将棋も勝てない。
しかし、将棋の世界においては、強者ほど慎重で甘い考えを持っていないということです。
その代表格が藤井五冠で、局後いつも自信がなかった、と語っている程です。
これは、自分に自信がないのではなく、その局面において、自信がなかったと言っているのです。
そのくらい将棋は奥深いし、藤井さんの将棋に取り組む謙虚さの表われと私は理解しています。
その藤井五冠が、今王将戦で羽生九段と七番勝負を戦っています。
第2局は、羽生九段が勝ち1勝1敗のタイとなりました。
夢のタイトル戦として、マスコミの取り上げ方が半端ではありません。
ファンもかたずを飲んで見守る中での番勝負。
この第2局は羽生さんの名局と言ってもよく、最後藤井さんの王手ラッシュを正確に受け止めて、快勝となりました。これで王将戦は一段と盛り上り、第3局が楽しみとなりました。
石田九段一門将棋チャネルでは「王将戦第2局羽生さん勝ってタイに、羽生の名局」を放送しております。私の詳しい解説がなされていますので、是非見て下さい。
また今週の石田九段一門将棋チャネルは「A級順位戦藤井トップへ。B1順位戦は混戦、佐々木(勇)辛勝」を放送。A級とB級1組の予想と、石田一門と支部の新年会の様子も少し流しております。是非ご覧下さい。
弟子達(若手)の成績
1/20 | ●三枚堂達也七段(先手)-丸山忠久九段(後手)○ | 竜王戦1組 |
1/20 | ○渡辺大夢六段(先手)-梶浦宏孝七段(後手)● | 王座戦 一次予選 |
1/20 | ○加藤結李愛女流初段(先手)-和田あき女流初段(後手)● | 大成建設杯清麗戦 予選 |
1/24 | ●戸辺誠七段(先手)-佐々木勇気七段(後手)○ | ALSOK杯王将戦 一次予選 |
1/24 | ○鎌田美礼女流2級(先手)-船戸陽子女流三段(後手)● | 女流王将戦 予選 |
1/24 | ○小高佐季子女流初段(先手)-鎌田美礼女流2級(後手)● | 女流王将戦 予選 |
一門、佐々木(勇)七段と加藤結李愛女流初段が7割越え。今期このままの調子で行けるかどうか。
今年度成績
佐々木勇気七段 22勝8敗(勝率7割3分)
高見 泰地七段 18勝13敗(勝率5割8分)
三枚堂達也七段 16勝9敗(勝率6割4分)
渡辺 大夢六段 14勝10敗(勝率5割8分)
門倉 啓太五段 12勝10敗(勝率5割5分)
加藤結李愛女流初段 18勝7敗(勝率7割2分)
鎌田美礼女流2級 5勝6敗(勝率4割5分)
柏将棋センタートーナメント戦 優勝者(段位は当センター認定)
1/19 | 猪瀬浩志四段 | |||
1/20 | 池田尚弘五段 | |||
1/21 | 須藤武三段 | |||
1/22 | 斉藤翔真五段 | |||
1/24 | 倉田日出彦四段 | |||
1/25 | 松長喜久郎五段 |